★マンション管理組合の総会における意思表示とは、組合員が総会において、「出席」「誰かに全権委任しての議決権行使」「本人が書面上で直接議決権行使」のいずれかの意思を表明することをいう。


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☆マンション管理士よりひとこと

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特に都心のタワーマンションや大規模マンション、組合員の高齢化したマンション、投資用ワンルームマンションなどでは、理事会がマンションの将来を考えて総会で提案しようにも、この書面による意思表示がなかなか集まらず苦労します。

・管理規約の改定
・共用部分の変更

といったような重要な議案は、全組合員数(+総議決権)の3/4以上の賛成が必要になりますが、そもそも賛成も反対も言わない(つまり意思表示のない)人が1/4を超えると、議案そのものが審議できないことになります。

選挙などもそうですが、高齢者を除けば

・自分には一票の重みがない(何も変わらない)
・関心がない
・(議案書を一読して、書面に○×や連絡先を書いて返送する作業が)面倒くさい

といった理由で、意思表示しない人が増えてしまいます。

タワーマンションや大規模マンションでは、総会が近くなると、意思表示(書面)の提出率が低い状態を改善するために、理事会が管理会社に依頼して、未提出者へ催促に回ります。

手紙を入れたり、管理事務室(防災センター)のインターフォンから部屋へ連絡を入れたり、組合員名簿に記載の連絡先へ電話したり、直接玄関先へピンポンしたり、、、フロント担当者や現場の管理員が対応に追われます。督促される組合員からすれば、そもそも関心も意思もないところに催促されるので、管理会社へクレームをつける人も多く、本末転倒といえます。(管理委託料を増額してあげたい、と思うのは私だけでしょうか)

意思表示(書面)の提出がない方は、そもそも議案に賛成か反対かの意思がないので、議案を通したい理事会としては、何とか「委任状」でも出してもらうことが重要となってきます。
まさに「意思なき意思表示の数集め」です。

日本の選挙でも住民が常に50%前後しか意思表示しないことを考えると、『全世帯が意思を持って総会へ参画すべき』という理想へ近づくことは、非常に難しいでしょう。
しかもマンション管理組合の総会は、選挙と異なり、とにかく数(率)が一定数集まらないと流れてしまいますから、「意思なき意思表示の数集め」は必須、ということになります。

自発的意思表示の少ないマンション管理組合の理事会としては、「全組合員の利益になる良案を出すこと」「意思表示の数をしっかりと集める」こととは、分けて考えましょう。