★協力金(管理費)とは、マンション管理の実務において、現に居住しない区分所有者(不在組合員・外部オーナーとも言う)に対し、理事会役員の就任が免除される代わりに管理費に上乗せされる負担金のことをいう。


マンション管理士よりひとこと
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マンションに住まず専有部分(お部屋)を賃貸に出しているような方は、理事の仕事を担うことが難しいことがあります。
一方、居住する組合員は免除された外部オーナーの分まで理事会活動をしなければならず負担が増えてきます。

このような「不公平感」を軽減するための手段として、「理事会役員の免除をお金(=協力金の追加支払い)で解決する」方法を採る管理組合が増えています。

ちなみに、外部オーナーからみると、余計な協力金(管理費)負担は好まないことから無効を訴えましたが、最高裁の判例で「協力金制度は適法」との判断を下しています。

なお「協力金」という用語は厳密にはありません。マンションによっては「理事免除金」とか「追加負担金」などの名称を用いているようです。

農耕民族であった日本人の社会では、共同作業ができない人がお金を払うことで作業を免除してもらう(許してもらう)慣習があったことを考えると、協力金制度はそれほど違和感はなさそうです。



※裁判例:平成22年1月26日 最高裁判決より
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分譲マンションの管理組合費の額をめぐり、部屋を持ちながら自らは住んでいない「不在所有者」には「居住所有者」より額を上乗せして払わせて良いかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、
最高裁第三小法廷(堀籠幸男裁判長)は26日、「上乗せは許される」との判断を示した。

管理組合の役員を務めない不在所有者と居住所有者との不公平感を和らげる手段として認めた。最高裁がこうした判断を示したのは初めて。

訴訟の舞台となったのは、1970年前後に分譲された大阪市北区のマンション(868戸)。
年々、所有者が住まない部屋が増え、2004年ごろに は約170戸に上った。

居住所有者から不満が出るようになり、管理組合は同年3月の総会で不在所有者だけから「協力金」を取ることを決めた。
第三者に部屋 を貸している一部の不在所有者が拒否したことから、組合側が支払いを求めて提訴した。

このマンションの管理組合費は月額1万7500円(一般管理費8500円、修繕積立金9千円)で、訴訟ではこれに月額2500円を上乗せできるかが争われた。

第三小法廷は「居住所有者だけが組合の役員となってマンションの保守管理に努め、不在所有者はその利益のみを享受していた」と指摘。
「管理組合の業務や費用は本来、組合員が平等に負担すべきだ」と言及し、金銭的負担で不公平の是正をはかることは合理的だと認めた。

そのうえで、上乗せ額が管理組合費の15%と、さほど高額でないことや、大半の不在所有者が支払いに同意していることなどを考慮。
「不在所有者ががまんすべき限度を超えているとはいえない」と結論づけ、支払っていない不在所有者側に未払い分を納めるよう命じた。 

〜〜〜〜〜asahi.comより転載〜〜〜〜〜