仲睦まじい老夫婦、今宵宿泊するホテルの廊下にて。
「お父さん、結婚記念日に念願のホテルに泊まれることができて幸せです。」
「母さんには苦労かけっぱなしだったけど、こうして夢が叶えられて本当に幸せだな。」


その日、老夫婦が夕食で訪れたホテルのレストラン、スタッフ一同。
「○○様、結婚記念日、おめでとうございます!!」
手渡された花束を見て、老夫婦は驚きを隠せない。
今日が結婚記念日であることを、一言も伝えていなかったからだ。


なぜ、記念日であることを知りえたのか…
なぜ、花束の用意ができたのか…
からくりはこうだ。


廊下でたまたま老夫婦の会話を聞いたルームメイク担当がフロントへ連携。夕食の予約を確認したフロント担当がレストランへ連携、レストラン担当が自らの裁量で花束を購入…


このホテルの名は、ザ・リッツ・カールトン
「感動」で差別化を図る、誰もが認める世界最高ランクのホテル。顧客のためであれば、各従業員がおよそ20万円の決裁権を持つことで有名だ。


某経済誌でこの記事を読んだのは10年ほど前のこと。ゆえに、ストーリーの正確性は完璧ではないものの、凡そのあらすじは合っている。それほどまでのインパクトを私に与えた超一流ホテル、リッツカールトン。この日から、スイートが1泊200万を越えるこのホテルに泊まることは、私の夢にもなった………


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制汗のため「ショッチュウロールオン」ならまだしも、私ごときが「リッツカールトン」を利用するなど、甚だせんえつではありますが、帰国後のランチは、大木大助(byスクールウォーズ)ばりに公園の水道水をがぶ飲みする覚悟で、この度「ザ・リッツカールトン・ワイキキビーチ」を利用しました。
 

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感動エピソードをひとつ。
プールを利用する際、担当のスタッフが必ずいてビーチベットを案内してくれるんですが、私たち家族が訪れたときはどのベットも一杯でした。


そこでスタッフの案内、満席であることのお詫びの後。
「もしよろしければ、コチラをお使いください」


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私、どん被りで「使います!!」と即答しました。


なぜなら、そのスペースは専用テレビが常設された有料の半個室、カバナ。
その額、1日300ドル(3万3千円、推定)


遅めの時間帯ということもあり、経験上、ガバナの利用はないと判断したのでしょう。小さい子供がいたからかもしれません。本来は有料の旨を伝えないところもニクいです。
いずれにしても、スタッフの笑顔と素晴らしい気遣いに感動しました。


人間とはサービスを受けるにあたり、「きっとこれくらいはやってくれるだろう」と無意識のうちに期待値を設けるものです。超一流ホテルともなると、その期待値は自ずと上がるのですが、その高い期待値をさらに上回ったとき、感動が生まれます。この「感動」による差別化は、マンション管理業界にも必要でしょう。(圧倒的に足りない要素です)


まだまだ、色々と感動は続くのですが、真のホスピタリティを学ぶための勉強代を考えれば、決して高い出費ではありませんでした。
あ、もちろん200万のスイートには泊まってません、あ、この説明不要でしたねw


連日のサーフィンで真っ黒というより、もはや、焦げてしまった容姿。国籍不明と化し、ABC-MARTで身体が接触した日本人には「ソーリー」と謝られました。
とにかく挨拶が素晴らしいホテルのスタッフの皆さまだったのですが、唯一微妙な瞬間が1度だけありました。

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「おは……グッモーニング!!!!」


【マンション管理組合の学校 事務局 マンション管理士おさらぎ】